惑星以外の生命の可能性

今まで、火星以外の太陽系の天体は、生命とは無縁のものと思われてきました。
しかし、最近では、太陽から遠く離れた天体でも、生命に適した環境が存在することが指摘され始めているのです。

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ball 天体その1…ティタン

ティタンは、土星の衛星の中でも一番大きく、濃い窒素とメタンの大気をもつ珍しい衛星です。
この星は、生命に関わりの深い有機化合物に富んでいるため、その有機物から何らかの生命が発生しているかもしれないと考えられているのです。
NASAは、大気の組成や温度、地表の様子を詳しく調べるために、1997年に、惑星探査機カッシーニを打ち上げる予定です。


ball 天体その2…エウロパ

木星の衛星であるエウロパは、直径が3100km余り、月よりもひとまわり小さい天体です。
太陽からかなり遠いところに存在し、太陽エネルギーを地球のわずか3.7%しか受けていません。
そのため、地表は、厚い氷に覆われています。

しかし、最近の研究でこの氷の層の下に大量の水が存在する可能性があることが明らかになったのです。
これは、惑星内部の放射性元素が崩壊して発する熱や、巨大な木星の重力が生み出す潮汐力による内部摩擦の熱が、水の凍結を防いでいるというものでした。
また、エウロパの表面には、この潮汐力による大きな氷の亀裂が入っていることも分かったのです。

この亀裂から差し込む太陽光と、水があれば、生命が存在することは、十分考えられます。
可能性があるだけにその答えを知りたくなるものですが、この謎に満ちた衛星を探査する計画はまだありません。


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