大分川への海水の進入
佐藤加奈・西垣肇
河口域の特徴
河口近くの河川と海洋では,海水(塩水)と河川水(淡水)が混在・混合しています。このような水域を「河口域」といいます。河口に近い河川下流域では,基本的には下層から海水が進入します(図1)。海水・河川水の分布パターンは,川によって異なります。
目的と調査場所
大分川河口域で海水・河川水の分布パターンがどのようになっているのかを調べるため,この調査を行っています。主に次の2ヶ所で調査を行っています。1つ目は最も下流に位置する弁天大橋で,2つ目は少し上流側の滝尾橋です(図2)。これらの地点では,海洋潮汐に伴う水位の昇降が見られます(図3,4)。
図2:調査地点。
図3:弁天大橋における干潮時(左)と満潮時(右)の水位。
西大分港の干潮は 11/2 14:24,満潮は11/3 09:28(いずれも予報値)。
図4:滝尾橋における干潮時(左)と満潮時(右)の水位。
調査方法
図5:CTDのセンサ部分。大分川河口域での干満による水深や水温,塩分の変化を調べるために,採水器やCTDを使って調査を行っています(図5,6)。CTDは,水の電気伝導度(塩分),水温,圧力(深さ)を測る機器です。
観測の例
2006年7月27日の観測結果を図7に示します。この日は中潮で,西大分港の満潮時刻は09:12(予報値)です。表層(水面~深さ0.7m)に河川水が,下層(深さ1.5m以深)に海水が見られます。両者の中間(深さ0.7~1.5m)に海水と河川水の混合域が見られます。海水よりも河川水の方が低温です。塩分と水温の値は,共に河川水(表層)と海水(下層)の中間です。
図7:弁天大橋における塩分(左)と水温(右)の鉛直分布。 2006年7月27日。青と赤の点は 9:25 ~ 9:45。緑の点は 10:20 ~ 10:30。


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