その惑星系の内、生命の存在を許す惑星の数



つまり、生命の存在を許す惑星(地球型惑星)の数は、どのくらいなのか? ということです。
ここでは、『地球型生命』のみにしぼって、その可能性を考察してみましょう。 ある惑星が居住可能であるかどうかを決める最も基本的な物理条件は、

惑星が恒星からうけるエネルギーが地球と同レベルであること。

地表の状態が地球と極端に違わない。

地球型の大気が多少なりとも存在している。

地軸の傾斜が極端でない。

惑星の質量と軌道半径が適度である。

ということが挙げられています。

恒星と惑星は微妙な関係 軌道と質量も微妙な関係

太陽が大きすぎると寿命が短いため、 たとえ惑星上で生命が発生したとしても進化する時間的余裕がありません。 また、小さすぎても、惑星に対するエネルギー放射が小さいため、生命発生のための エネルギーを供給できません。

となると、対象となる星は、太陽に似た星ということになり、スペクトル型ではG、 K、M型あたりの星になります。

この中心星の周りには生命誕生に適する『生命圏』が考えられます。もし、『生命圏』 を『水が液体として存在できる領域』と考えると、太陽系では金星〜火星の間となり ます。中心星が大きいと『生命圏』もおおきく、小さいと『生命圏』も小さくなりま す。そして、この領域に適当な地球型惑星が存在すればいいのです。

このように生命生存領域にできる惑星のうち、地球のような固体の惑星で、しかも ある程度の大きさを持つ惑星は一体どのくらいあるのでしょう よその惑星系のことは分からないのだから、太陽系での例からneを予測して みましょう。
まず、地球は全く問題無し!!3つの立場から他の惑星についてはどうでしょうか?

楽観的立場
ne=3

火星には火星人、金星には金星人が絶対いる!!

火星には、巨大な火山があり、水の流れによってできたであろう谷や大峡谷もある。 もしかすると、水があった頃の火星は、生命に適した環境だったかも知れない。

金星は、その大きさ、密度が地球とそっくりだから、いてもおかしくない。

保守的立場
ne=1

私たちは地球で生きている。 太陽系において、この値は絶対に揺るがない!!

悲観的立場
ne=0.001(ゼロに近い)

地球の軌道がほんのちょっとでも太陽に寄っていたとしたら?
恐らく、地球の温度は今と比べものにならないくらい高くなり、生命に 適さない環境になっているだろう。




Written by Harumi Fujishima