その恒星の内、太陽のように惑星系を持つ確率


恒星のうち、惑星系を持つのはどれくらいなのでしょうか?

つまり、太陽型の恒星の割合です。 太陽型の恒星とは、以下の条件を満たす星のことです。

スペクトルG、K、M型の星。(特に、G、K)
単独星である。
寿命が適当に長い。 現在のところ、私達が知っている生命体を持った惑星系は太陽系だけです。 太陽系は一体どのようにして形成されたのでしょうか? そして、他にも惑星を持った星はあるのでしょうか?

惑星系を持つ星の条件について、ここでは学習してみましょう。

この表は、『観測される星のスペクトル型の頻度』(理科年表 平成7年版より) を示したものです。ここで、G、K型の星の割合は45%と、全体のほぼ半数 を占めています。



スペクトル型
星の数の% 10 22 1914 31


ここに、 太陽から25pc(81.5光年)以内にある恒星の分布図があります。 一体、どれくらいの恒星があるのかみてみましょう。
G、K型の星がこの範囲にどのくらいあるのか、注目して下さい。



太陽系の誕生 他の星の惑星系

連星の場合、二つの太陽が現れることになるので、生命に適した温度を保つことが 困難になります。 星の形成過程によれば、

原始星雲から生まれた太陽くらいの大きさの星は、 惑星を引き連れた状態で生まれるのが普通

と考えられています。原始星雲が 回転によって平たくなり、その円盤から惑星が生まれるからです。 しかし、半数の星は、連星となって生まれます。

星、惑星系の理解から、以下の重要な理論が引き出せます。

  1. 連星系は、惑星を持たない。

  2. 太陽系誕生時の原始星雲の環境が特殊で、 これが惑星形成に必要だとすれば、一般の星が惑星を持つ確率は非常に 小さくなるかも知れない。

こういったことをふまえて、fpの値を予測してみましょう。 天文学者たちは、0.1〜0.5(10〜50%)くらいの値であると予測 しているようです。

楽観的立場
fp=0.5

銀河系の星のうち約半数が惑星系を持っているだろう。

保守的立場
fp=0.1

銀河系の星のうち、10個に1個の割合で惑星 系を持った星が存在するだろう。
悲観的立場
fp=0.01(ゼロに近い)

『2つの見積りは甘い!!』と思う人。もっと小さい値をどうぞ。





Written by Harumi Fujishima